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住宅ローンは何歳まで借りることができるの?限界の年齢はいくつ?
近年は晩婚化が進み、一般人でも芸能人のように40代で初婚の例も珍しくなくなってきました。
ただ、芸能人と違うところは「お金」です。
一般のサラリーマンであれば、晩婚であっても住宅を購入する場合は、住宅ローンを組みます。
芸能人のように億ション(1億以上するマンション)をキャッシュでポンと購入する訳にはいきません。
- 住宅ローンって何歳まで借りることができるのだろう
- 40代でも住宅ローンは組めるのだろうか
- 住宅ローンは老後どうやって払うのだろうか
- 銀行の基準通りに借りたら大丈夫ということだろうか
- 住宅ローンの適正な借りる範囲には年齢以外にどのような基準があるのだろうか
結論からすると、銀行は住宅ローンを80歳まで貸してくれますが、80歳完済で住宅ローンを組むと破たんします。
そこで今回の記事では、住宅ローンは「何歳まで」借りることできるのか、そして「何歳まで」借りることが適正なのかについて解説いたします。
この記事を読むことで、あなたは住宅ローンを借りる適正年齢について理解することができます。
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銀行が貸す可能な年齢は「80歳」
35年ローンを組む人は多い
冒頭にも申し上げましたが、多くの金融機関では、住宅ローンの最終返済時年齢を80歳前後としています。
つまり一般的には住宅ローンは80歳まで組むことが可能です。
45歳未満の人であれば、返済期間を最長の35年で設定することが可能です。
35年で設定すると、毎月の返済額が少なくなるため、45歳未満の実際多くの人が35年ローンを選択しています。
例えば45歳の人が35年ローンを組むと、完済年齢は80歳です。
また45歳の人が65歳まで完済させようとすると、ローン期間は20年になります。
ローンの期間設定による返済額の違い
そこで、45歳の人が5,000万円を35年ローンで組んだ場合と、20年で組んだ場合、毎月の返済額がどの程度変わるかシミュレーションしてみます。
金利は、2024年5月時点では、35年ローンだと1.1%前後が最も主流です。
20年ローンだと1.030%が主流になります。
ボーナス返済無しで、元利均等返済、全額固定金利で借りた場合の毎月の返済額は以下のようになります。
項目 | 35年ローン | 20年ローン |
---|---|---|
毎月返済額 | 143,249円 | 230,616円 |
返済総額 | 60,164,695円 | 55,347,959円 |
金利 | 1.090% | 1.030% |
- 毎月の返済額は、20年ローンの方が87,367円も高くなります。
- 一方で、総返済額は20年ローンの方が4,816,736円安くなります。
毎月の返済額が9万円弱も違うとなると、この差は大きいです。
たとえ総額が500万円弱安くなるとしても、35年ローンを選びたくなります。
そのため、目の前の毎月の返済額を考慮すれば、多くの人が限界の目いっぱいまで長期でローンを組むことを選択してしまうのです。
以上、ここまで可能な年齢は80歳について見てきました。
では、80歳まで借りたとして、実際65歳以上になっても返済できるのでしょうか。
そこで次に老後に本当に返せるのかどうかについて見ていきます。
老後は返せないと思うべき
老後の平均支出と平均収入
総務省の調査によると、老後夫婦の平均的な生活費は以下のようになっています。
項目 | 金額 |
---|---|
食費 | 66,000円 |
水道光熱費 | 22,000円 |
家具日用雑貨 | 9,000円 |
服飾品 | 7,000円 |
医療費自己負担額 | 15,000円 |
交通費・通信費 | 29,000円 |
教養娯楽費 | 25,000円 |
交際費・小遣い等 | 55,000円 |
合計 | 228,000円 |
この中には住宅ローンは含まれていないことがポイントです。
一方で、65歳以上の標準的なサラリーマンがもらえる年金は、以下のようになります。
対象者 | 金額 |
---|---|
本人 | 160,000円 |
専業主婦 | 60,000円 |
世帯合計 | 220,000円 |
標準的な支出と標準的な年金収入を考慮すると、毎月▲8,000円の赤字であることが分かります。
これに加えて住宅ローンの支払いが加わるとなると、年金生活では住宅ローンを、とてもじゃありませんが返済できないことが分かります。
老後破産しないためにも、65歳までの返済完結が現実的
最近テレビや雑誌でよく取り上げられている内容が、65歳以上の老後破産です。
老後破産とは、定年後の年金生活において破産状態に陥り、生活に困窮する状況のこと
住宅ローンを払えなくなり、子供に肩代わりをしてもらうケースや、自宅を売却してその後生活保護を受けるというケースが徐々に増えています。
子供が男の子で経済力があれば良いですが、ニートや娘であった場合は、肩代わりしてもらうこともできません。
最悪は、自己破産をするというケースもあります。
また65歳以上の人で住宅ローンが残った状態で熟年離婚してしまうと、夫婦揃って自己破産してしまう場合があります。
まず夫が自己破産し、連帯保証人である妻まで巻き込まれて、妻まで自己破産してしまうケースです。
老後は2人とも収入が低いため、住宅ローンが残っている状態で安易に熟年離婚するのはとても危険なのです。
このような老後は誰もが望んでいません。
会社生活から解放されて、やっとこれから自分の人生を歩めると思った矢先に、悲しい結末に遭遇してしまいます。
住宅ローンの返済計画は、65歳までの返済が現実的です。
ボーナスや退職金は過度に期待しないこと
35年ローンで65歳完済をするには、30歳のときにローンを組まなくてはなりません。
最近は、女性でも初婚年齢は30歳を超えている人が多く、30歳で結婚してローンを組む男性はほとんど存在しないのが現実です。
そうすると、ほとんどの方が、35年ローンを組むと65歳完済になっていないことになります。
そのため、ボーナス返済や退職金による返済を駆使しながら住宅ローンをなんとか65歳で完済させるという方法を取るのが一般的です。
ただし、最近は余裕のない会社が増えているため、退職金が支払われないケースも多いです。
またボーナスも業績連動するため、途中で減ってしまうことも十分に考えられます。
また長いサラリーマン人生の中では、転職もありえます。
転職すれば給与や退職金が下がってしまうことも多いです。
ボーナスや退職金は、過度に期待せず、住宅ローンを組むことが重要です。
また借入期間は80歳まで借りてしまうのではなく、65歳まで借りることを前提に組むべきです。
もし65歳を超えて借りる場合は、総額を減らして、途中のボーナスや退職金を使って65歳で完済できる額までとするようにしましょう。
以上、ここまで老後は返せないについて見てきました。
ただ、多くの人は繰上返済するつもりだから、大丈夫だと思ってローンを組みます。
ところが、この繰上返済ですが、実際はなかなか上手くいきません。
そこで次に上手くいかない繰上返済について見ていきます。
上手くいかない繰上返済の実情
子供が小さいうちはお金がかからない
人間の想像力というのは、残念ながらとても貧弱です。
話を聞くだけでは、自分の身に起こることを想像ができません。
例えば、話では知っていても想像できないのが子供の教育費の問題です。
子供の教育費は、子供が大きくなるほどかかります。
このような話はよく聞くはずですが、どこか他人ごとのような気がして、自分の身に置き換えて想像できる人は多くありません。
住宅ローンを組む人は、若い夫婦が多いです。
新婚か、子供がいない状態か、もしくは子供がいてもまだ小さいというような夫婦ばかりです。
実は子供というのは、小さいうちはほとんどお金がかかりません。
かけようと思えばいくらでもかけることができますが、安く済ませようと思えば安く済みます。
しかしながら、何故か行政の行う子育て支援というのは、小さな子供に手厚いです。
児童手当や子供の医療費助成制度などは、小学生や中学生までが対象です。
なんとなくこのような行政の支援制度があるため、子供が小さいほどお金がかかりそうな錯覚まで覚えてしまいます。
そもそも中学生までは公立の小中学校に行っていれば、あまりお金がかかりません。
本当にお金がかかるのは、義務教育を終えた高校生以上です。
高校生上になると、このような子育て支援制度はパッタリと無くなります。
親も自力で子供たちを高校や大学に行かせなければなりません。
ところが、なんとなく子供が小さいうちは、このことが想像できません。
現在の毎月の収支から住宅ローンを組める額を想像してしまうため、「これくらいなら返せるだろう」と無理をしてローンを組んでしまいます。
失速する繰上返済
子供が小さいうちは、住宅ローンの繰上返済はできますが、子供が高校生以上になってくると、教育費の支出がかかるため、住宅ローンの繰上返済が失速してしまいます。
そのため、繰上返済は、なかなか計画通りに行かないというのが実態です。
若いうちは出来ても、将来、子供が大きくなるとできなくなる人は多いです。
65歳以上完済の人は、繰上返済を順調にできるとは考えない方が良いです。
長い人生では想定外のことも起こるため、貯金は十分に確保しておく必要があります。
繰上返済は、想像以上に上手くいかないと考えておきましょう。
以上、ここまで上手くいかない繰上返済について見てきました。
では、繰上返済と教育費の貯蓄はどちらを優先すべきか迷うところです。
そこで次に優先すべきは教育費の貯蓄について見ていきましょう。
優先すべきは教育費の貯蓄
繰上返済を「し過ぎ」には要注意
将来的に繰上返済が難しくなるのであれば、子供が小さいうちにバンバン繰上返済をすれば良いのではないかという考えも浮かびます。
しかしながら、これは危険な発想です。
繰上返済は、住宅ローンを減らす効果がとても高いため、繰上返済が大好きな人がいます。
繰上返済こそが最大の投資であるとまで明言する人すら存在します。
マンション投資するくらいなら、住宅ローンの繰上返済をした方が良いという説もあります。
確かに、数字上は繰上返済すると、とても効果が高いことが分かります。
繰上返済はしないよりも、した方が良いのは確かです。
ただし、やはり何ごとも「過ぎたるは猶及ばざるが如し」です。
繰上返済の効果を重視するあまり、子供が小さいころ、繰上返済をし過ぎてしまう人がいます。
これは借金を早く返したいという真面目な人にとても多いです。
ところが、いざ子供が高校生になったとき、繰上返済し過ぎて貯金がすっからかんになっていることがあります。
最悪なのが、お金がないため、ここで教育ローンという新たなローンを組んでしまうことです。
せっかく真面目に借金を返してきたのに、繰上返済し過ぎたことによって、教育ローンという新たなローンを抱えてしまう人がいます。
住宅ローンは焦って返す必要がない
教育ローンは無担保のローンであるため、住宅ローンよりも金利が高いです。
金利が安い有利な住宅ローンを焦って返した結果、金利が高い不利な住宅ローンを組まざるを得なくなってしまったというパターンです。
これでは、せっかくの繰上返済も逆効果であり、本末転倒です。
そこで、注意すべきなのは繰上返済を優先するのではなく、子供が生まれたら教育費の貯蓄を優先すべきということです。
住宅ローンは金利が低く長期で借りることのできるとても有利なローン。
借手にとって、ここまで有利なローンは他にありません。
そのため、焦って返す必要はないのです。
結局のところ、繰上返済を前提とした住宅ローンの組み方は、やはり無理があります。
65歳までに繰上返済に頼らずに返済できる額を借りるようにしましょう。
以上、ここまで優先すべきは教育費の貯蓄について見てきました。
では、住宅ローンを借りる額に年齢以外ではどのような基準があるのでしょうか。
そこで最後に適正な返済比率と年収倍率について見ていきましょう。
プロが教える!適正な返済比率と年収倍率
適正な返済比率
住宅ローンの適正な完済年齢は65歳です。年齢以外の目安として、「返済比率」と「年収倍率」があります。
返済比率に関しては、毎月の返済額が年収の20%が適正です。
年収が600万円の人であれば、年間の返済額は120万円までという感じです。
年間返済額が120万円の人は、月額返済額は10万円になります。
金利が1.090%で35年ローンとすると、毎月10万円の返済額で借りることのできる額は34,900,000円になります。
返済負担率については、下記に詳しく記載していますので、ぜひご参照ください。
適正な年収倍率
また適正な年収倍率については5倍が適正です。
年収が600万円の人であれば、年間の返済額は3,000万円までという感じです。
返済比率と年収倍率で求められた数字は必ずしもイコールにはなりません。
例えば年収600万円の人であれば、3,000万円~3,490万円が無理なく組める適正な範囲ということになります。
残りは、完済年齢との兼ね合いも踏まえていくら借りるのが良いかを決めることになります。
あなたに合ったより良いローン商品選びが大切
住宅ローンで多額の融資が可能であっても、返済計画に無理があるならプランを考え直す必要があります。
借入時の年齢にかかわらず、理想的な完済年齢は65歳です。
無理な返済計画プランで住宅ローンを多めに借りて、65歳を過ぎた年金生活の中、月々10万円以上の住宅ローンを支払う状態が続くと、生活が苦しくなってしまいます。
余裕をもった老後を過ごすためにも、無理なく返済ができる住宅ローンを組むことが大事です。
お得な住宅ローン探しはモゲチェックがオススメ
住宅ローンをあれもこれも調べても結局わからない・・・
当たり前です。住宅ローンは、あなたの環境(家族構成、年収、将来性)により適正が異なります。
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モゲチェックを使うと、借り換えをすることでどれぐらい減らせるかがすぐにわかります。
また月々の返済額などの計算書も出てくるので、とても便利です。
金融機関によって金利や返済額は大きく異なります。今より安くなるなら絶対に買い替えべきです。
まずはどれぐらい減るのかチェックしてみましょう。
まとめ
住宅ローンは何歳まで借りることができるのかと注意点を徹底解説してきました。
住宅ローンは80歳まで借りることができますが、65歳まで返すことが必要です。
目いっぱい借りるようなことはせず、返済比率や年収倍率等とのバランスも考慮しながら借りることにしましょう。