住宅保全とは

大切な住宅で長く快適に過ごすためには、暮らしやすい住まいを維持するための適切なメンテナンスの計画を立て、家の価値を守り高める必要があります。
我々、日本住宅保全協会はそのための様々な取り組みを「住宅保全」と定義し、大きく分けて「家の価値を高めるための保全活動」「家の価値を守るための保全活動」という2つに分類し、みなさまの大切な資産である住宅の価値を長く維持し、高めることを目的とした活動を行っております。

家の価値を守るための保全活動

瓦修繕の写真 家の価値を守ることは、つまり家を守ることです。
家を守るためには定期的に修繕していくことがとても大切です。
屋根・壁・基礎など住宅の根幹部分は時と共に劣化します。
「家の価値を守るための保全活動」では、家が壊れないようにするために適切なメンテナンスを施します。
床下の白あり駆除や外壁、屋根の塗装、漆喰や棟板金の補修などがそれにあたります。

例)
  • 強風によって剥がれてしまった漆喰や瓦の補修
  • 地震でひび割れてしまった外壁の補修
  • 強風、大雪等で割れてしまった雨樋の補修、交換
  • 古くなり傷んでしまった畳や網戸の張り替え

家を購入した時の状態をできる限り長く保ち、安全に快適に生活すること。
それを「家の価値を守るための保全活動」と我々は呼んでいます。

家の価値を高めるための保全活動

キッチンの写真 その時々の状況に合わせて家のカタチをより良くしていくことを、「価値を高めるための保全」と我々は位置づけています。

家の形や設備は、家族構成や居住者の年齢、健康状態などによって大きく変わってきます。
その時々の居住者の状況に合わせ、住環境をアジャストしていく必要があります。
そのような活動を我々は「家の価値を高めるための保全活動」と呼んでいます。

例)
  • 古くなってしまった給湯器から最新の給湯器へ
  • 防熱防寒のため、窓を2重窓へ
  • 高さが低いキッチンから新しく高さがぴったりしたシステムキッチンへ
  • 古い浴室からバリアフリーのユニットバスへ

住んでいる人たちが、より快適かつ安全に暮らしていけるよう、適切な保全活動を行なっていくこと、それが「家の価値を高めるための保全活動」なのです。

住宅保全のためのホームインスペクションを実施

ホームインスペクション(住宅診断)とは、住宅に精通したホームインスペクター(診断士)が利害関係のない第三者的・専門的立場から診断を行うことで、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見極め、処方することをいいます。

身体に不調がないか健康診断を受けるのと同じように、住宅の状態もまずは診断を行って悪いところを見つけ出す必要があり、その上で適切な処置を施すことではじめて住宅を保全することが可能になるのです。

日本住宅保全協会では、みなさまの大切な資産である住宅の価値を長く維持し、高めるという目的のためにも、住宅保全のためのホームインスペクションの一部(屋根・外壁に特化)を会員に対して無償で実施し、住宅の寿命を延ばすサポートを行っております。
更に、ホームインスペクションを行った結果として、住宅が自然災害による被害を受けている箇所が認められた場合は火災保険の申請のフォローも無料で行っております。
火災保険をご利用いただくことで、実質負担金を抑えて屋根・付帯部等の修繕を行うことが可能になります。

会員限定 インスペクションの実施から火災保険申請サポートの流れ

また、こうした住宅保全への取り組みは国も着手しており、第190回国会において、既存住宅の流通市場を活性化し安全な取引環境の整備を図るため、「宅地建物取引業法の一部を改正する法律」が平成28年6月3日に公布されました。
これに伴い、平成30年4月1日より改正宅建業法が施行され、媒介契約時、売買契約前の重要事項説明時などにおいて、ホームインスペクション実施の有無や結果を重要事項として説明することが義務化されることになります。

ホームインスペクションを実施すること自体が義務化されたわけではありませんが、今後はホームインスペクションという言葉や内容が幅広く認識されるようになっていくと考えられます。
そうなったとき、第三者によるホームインスペクションを行っている物件と行っていない物件では、どちらが買主にとって有益かは明白であり、今後重要性が増してくると考えられます。

特に屋根・外壁のホームインスペクションは、被災箇所があれば解決の手段として火災保険を活用した修繕のご提案も可能になるため、お客様の実質負担金を減らすことができます。
結果、住宅の保全が促進され、住宅の価値を長く維持し、高めることに貢献できると考えています。

火災保険の適切な活用法

ホームインスペクションの流れ

  • 1

    お申し込み

    お申し込み

  • 2

    診断士による現場調査

    診断士による現場調査

  • 3

    診断書の作成

    診断書の作成

  • 4

    診断書のお渡し

    診断書のお渡し

診断内容

  • 屋根・外壁の塗装状況

    屋根・外壁の塗装状況

    壁のひび割れや塗装の膜が劣化することで壁の内側に雨水が入り込み、下地の柱を腐らせてしまう、といった事態になる前に、屋根や外壁の塗装状況を確認します。

  • 屋根材・外壁材の摩耗状況

    屋根材・外壁材の摩耗状況

    建材が摩耗していると、塗装と同じく建物内部にまで雨水が侵入して住宅の寿命を縮めてしまいます。屋根材や外壁材にひび割れ等が発生していないかを確認します。

  • 基礎の状況

    基礎の状況

    住宅の基礎が傷んでいると、地震や台風といった自然災害で建物が倒壊する可能性があります。住まう人の命を守るためにも、基礎の状況を把握しておく必要があります。

  • 雨樋などの付帯部の状況

    雨樋などの付帯部の状況

    目立たない部分ですが、雨樋などの付帯部も重要なチェックポイントです。付帯部の錆や傷みが、住宅のひび割れや雨漏りなどを引き起こす原因となることもあります。

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