外壁塗装とは、あなたの大切なマイホームをダメージから保護し、美しい外観を長期間保つために必要不可欠なアクションです。
その一方で、値段が高かったり、見積もりが大変そうなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか?
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30坪の住宅の外壁塗装の相場ってどれくらい?
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間取りや階数によってどれくらい値段が変わるの?
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外壁塗装の際に気をつけることは?
今回の記事では、多くの人が疑問を持つ上記3点について答えていきます。
総務省によると、全国の住宅における平均の大きさは94.1㎡、おおよそ29坪と言われており、30坪前後の住宅は全国でもっとも多くなります。
※出典:総務省統計局
そんな平均的な大きさである30坪の住宅における外壁塗装の相場は下記のようになります。
2階建て(130㎡) | 3階建て(150㎡) | ||
---|---|---|---|
全体合計 | 54.3~132万円 | 60.8~150万円 | |
塗料合計 | 15.6~71.5万円 | 18~82.5万円 | |
塗料 | アクリル | 15.6~23.4万円 | 18~27万円 |
ウレタン | 18.2~26万円 | 21~30万円 | |
シリコン | 28.6~45.5万円 | 33~52.5万円 | |
フッ素 | 41.6~61.1万円 | 48~70.5万円 | |
無機 | 54.6~67.6万円 | 63~78万円 | |
遮熱 | 58.5~71.5万円 | 67.5~82.5万円 | |
その他合計 | 38.7~60.5万円 | 42.8~67.5万円 | |
その他 | 足場代 | 7.8~13万円 | 9~15万円 |
付帯部 | 12~15万円 | 12~15万円 | |
飛散防止ネット | 1.3~2.6万円 | 1.5~3万円 | |
高圧洗浄 | 1.3~3.9万円 | 1.5~4.5万円 | |
養生 | 3.3~5.2万円 | 3.8~6万円 | |
コーキング | 13~20.8万円 | 15~24万円 |
項目も多いので、
30坪の住宅の外壁塗装の相場
- 2階建て:54.3~132万円
- 3階建て:60.8~150万円
と覚えておけば問題ありません。
ただ、30坪の住宅が多いからこそ、多くの施工業者が30坪の住宅を対象に営業しております。
結果、業者によっては、面積の過小評価や過大評価が行われやすく、見積もりや塗料の使用量が不足または余剰となってしまう注意点もあります。
そんな30坪の住宅に対して、この記事を読むことによって、
- 自分でも外壁塗装の相場が算出できるようになる
- 塗装業者を選ぶ上で注意することが分かる
の2点がわかるようになります。ぜひ参考にしてみてください。
30坪の住宅における外壁塗装費用の計算方法
まず、外壁塗装の費用の計算方法を説明していきます。
外壁塗装の費用をだす際に重要なのが、塗装面積(=実際に塗装をする面積)です。
塗装面積と塗装面積あたりにかかる各項目の費用をかけることで、出すことができます。
外壁塗装の費用の出し方
- 塗装面積(㎡)×塗装面積(㎡)ごとの各項目費用
塗装面積は㎡と係数で表す
塗装面積は坪でなく平方メートル(㎡)で計算され、1坪は3.3㎡になります。
また塗装面積は、実際の住宅の㎡(1坪×3.3m)で計算されるわけでなく、さらに係数をかけることになります。
係数
正方形の住宅は珍しく、屋根の曲線やベランダの突起部分など塗装追加部分を考慮しなければいけません。その余剰部分を係数とし、住宅の形によって異なりますが、1.2〜1.5が平均値と言われています。
30坪の塗装面積は約130㎡
上記を参考に、30坪の塗装面積を出してみましょう。(※切りの良い塗装面積を考えるために係数は1.31とします。)
計算式=坪×平方メートル×係数
実数=30×3.3×1.31=130㎡
30坪の場合、塗装面積は約130㎡であると覚えておきましょう。
30坪の住宅における階数や間取りごとの費用の違い
では2階住宅と3階住宅の違いを見ていきましょう。
2階建てと3階建てで変わってくるのは係数
2階も3階も塗装面積の出し方は変わりません。
大きく変わるのが係数になります。
計算式=坪×平方メートル×係数
2階の住宅よりも3階の住宅の方が、塗装追加部分が大きいとされ、1.4〜1.7と言われます。
係数の目安
- 30坪の2階住宅=1.2~1.5
- 30坪の3階住宅=1.4〜1.7
また、間取りや突起の多さなどによって、この係数は小さくなったり大きくなったりします。
30坪の3階建て住宅の塗装面積
仮に係数を1.51とおいた場合、30坪の3階住宅は約150㎡となります。
計算式=30坪×平方メートル×係数
実数=30×3.3×1.51=150㎡
30坪の外壁塗装の費用の内訳
外壁塗装における費用項目は下記7つに分類できます。
7つの費用項目
- 塗料
- 足場代
- 付帯部
- 飛散防止ネット
- 高圧洗浄
- 養生
- コーキング
ちなみに、塗料が最も大きな割合をしめます。
ではそれぞれ、30坪の場合どれくらいかかるかみていきましょう。
内訳①:塗料(30坪の相場)
費用の内訳でもっとも大きいのが、塗料です。
そんな塗料でも、どの種類を選ぶかによって大きく費用が変わってきます。
2階(130㎡とする) | 3階(150㎡する) | |
---|---|---|
アクリル塗料 | 15.6〜23.4万円 | 18〜27万円 |
ウレタン塗料 | 18.2〜26万円 | 21〜30万円 |
シリコン塗料 | 28.6〜45.5万円 | 33〜52.5万円 |
フッ素塗料 | 41.6〜61.1万円 | 48〜70.5万円 |
無機塗料 | 54.6〜67.6万円 | 63〜78万円 |
遮熱塗料 | 58.5〜71.5万円 | 67.5〜82.5万円 |
見ての通り、どの塗料を使うかによって大きく変わりますが、相場は下記のように計算できます。
30坪住宅の塗装相場
- 2階住宅:15.6〜71.5万円
- 3階住宅:18〜82.5万円
内訳②:足場代(30坪の相場)
足場代とは、作業を行うために必要な足場の設置に必要な費用で、30坪の2階・3階の場合に計算すると下記のようになります。
2階(130㎡とする) | 3階(150㎡する) |
---|---|
7.8〜13万円 | 9〜15万円 |
内訳③:付帯部(30坪の相場)
雨樋や軒天、破風板を付帯部と呼び、これら部分の塗装は別途費用になり、塗装面積とは関係ありません。
相場はそれぞれ下記となり、
- 雨樋:4〜5万円
- 軒天:4〜5万円
- 破風板:4〜5万円
付帯部全体で12〜15万円ほどになります。
内訳④:飛散防止ネット(30坪の相場)
塗料が近隣の住宅への飛散を防ぐために使用される養生を飛散防止ネットと呼び、
30坪の2階・3階の場合に計算すると下記のようになります。
2階(130㎡とする) | 3階(150㎡する) |
---|---|
1.3〜2.6万円 | 1.5〜3万円 |
内訳⑤:高圧洗浄相場(30坪の相場)
塗装を綺麗に塗るために、事前に洗浄を行う必要があり、30坪の2階・3階の場合、計算すると下記のようになります。
2階(130㎡とする) | 3階(150㎡する) |
---|---|
1.3〜3.9万円 | 1.5〜4.5万円 |
内訳⑥:養生(30坪の相場)
塗装をする際に保護したい箇所、具体的にはドアや窓、サッシなど塗料の付着を防ぐ箇所にマスキングテープを貼る作業になります。
30坪の2階・3階の場合に計算すると下記のようになります。
2階(130㎡とする) | 3階(150㎡する) |
---|---|
3.3〜5.2万円 | 3.8〜6万円 |
内訳7:コーキング(シーリング)代(30坪の相場)
最後の項目になります。
充填剤を入れ、壁同士の隙間を埋めることをコーキングと言い、30坪の2階・3階の場合に計算すると下記のようになります。
2階(130㎡とする) | 3階(150㎡する) |
---|---|
13〜20.8万円 | 15〜24万円 |
項目は多いからこそ、相場を把握するのが大切じゃ。下記に全ての項目をまとめたので参考にしてみるんだ!
2階建て(130㎡) | 3階建て(150㎡) | ||
---|---|---|---|
全体合計 | 54.3~132万円 | 60.8~150万円 | |
塗料合計 | 15.6~71.5万円 | 18~82.5万円 | |
塗料 | アクリル | 15.6~23.4万円 | 18~27万円 |
ウレタン | 18.2~26万円 | 21~30万円 | |
シリコン | 28.6~45.5万円 | 33~52.5万円 | |
フッ素 | 41.6~61.1万円 | 48~70.5万円 | |
無機 | 54.6~67.6万円 | 63~78万円 | |
遮熱 | 58.5~71.5万円 | 67.5~82.5万円 | |
その他合計 | 38.7~60.5万円 | 42.8~67.5万円 | |
その他 | 足場代 | 7.8~13万円 | 9~15万円 |
付帯部 | 12~15万円 | 12~15万円 | |
飛散防止ネット | 1.3~2.6万円 | 1.5~3万円 | |
高圧洗浄 | 1.3~3.9万円 | 1.5~4.5万円 | |
養生 | 3.3~5.2万円 | 3.8~6万円 | |
コーキング | 13~20.8万円 | 15~24万円 |
いかがでしたか?
相場が分かったここで、
- 思ったより高いな…
- 費用を安くする方法を知りたい…
と思う人もいるでしょう。
下記の記事で外壁塗装の費用を安くする2つのポイントを紹介してますので、ぜひ参考にしてみてください。
スマホ2分で数十万円以上も安くなる場合もあります。
では最後に、30坪の外壁塗装をする上での注意点を紹介します。
30坪の外壁塗装をする際の注意点
費用の概算方法を理解した今、外壁塗装で気をつける点を伝えてきます。
外壁塗装の際は、主に以下の3つのポイントに注意しましょう。
3つの注意点
- 塗装面積の適正な評価
- 近隣住民への配慮
- 慎重な塗装業者選び
①:塗装面積の適正な評価
冒頭でも説明した通り、30坪は全国でももっとも多い住宅の広さになります。
結果、住宅の形も多種多様になるため、正確な塗装面積の評価が重要です。
面積の過小評価や過大評価が行われると、見積もりや塗料の使用量が不足または余剰となる可能性があるため、業者に正確な情報を出してもらいましょう。
30坪の住宅では、全体を一括して塗装するのではなく、必要な箇所だけを部分的に塗装することも検討できます。
部分塗装の場合、コストを抑えることができる場合があります。
②:近隣住民との関係性
住宅街に等間隔に並んでいる特徴があるのが30坪の住宅になります。
外壁塗装をする際には、塗料の臭いや工事の騒音が発生するため、ご近所さんのこともしっかり考えなくてはいけません。
具体的には、業者や施工内容が決まったタイミングで、下記3点を隣家にお伝えしましょう。
隣家に伝えるポイント
- 外壁塗装を行う旨
- 作業時間
- 作業内容
その他にも、住宅街の外観を崩さないようなデザインを外壁塗装として選ぶことも、コミュニティのメンバーとして大切なことになります。
③:慎重な塗装業者選び
上記で示した「塗装面積の適切な評価」「近隣住民を気遣う工事」は、良い塗装業者を選ぶことで改善することができます。
しかし、外壁塗装への知識の低さに漬け込み、必要以上に高い値段を提示する悪徳業者が増えています。
驚く人もいると思いますが、外壁塗装は、訪問販売によるトラブルがとても多い業界です。
※出典:消費者庁
対策として、複数の業者に見積もりを依頼し、すべての業者に同じ条件を提示して自分の見積もり額と比較してみましょう。
見積もり額が他と大きく異なる場合は、きちんと理由を説明してもらうことが重要です。
トラブルに巻き込まれない方法も下記記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
外壁塗装への理解は深まりましたか?
この記事では、
- 30坪の土地の外壁塗装の相場
- 30坪の間取りや階数によっての費用の違い
- 30坪の外壁塗装の際に気をつけること
をお伝えしました。
費用項目のおおい外壁塗装だからこそ、相場、そして費用の出し方を把握するのはとても大切です。
また30坪の住宅特有の注意点も忘れずにしましょう。
この記事を通じてあなたが満足のいく外壁塗装ができれば幸いです。